30cm改造検討


 かねてから懸案であった大月観測所の30cm反射望遠鏡の大改造は 突如出現した百武彗星を迎えうつため、 きわめて緊急に行わなくてはならなくなってしまった。 すでに主鏡は再メッキを断念し、再び大月に戻る予定となっている。
 内浦山ではこの機会を利用し、下山しているパーツを持ち寄って 可及的速やかに改造を行うための検討を行ったのであった。

主鏡セル。
主鏡を側面から支えるベルトが切れてしまい、 3本あるうちの2本のみしか残っていない。 また、残った2本もかなり錆び付いている。
根本的な構造自体の改造も検討されたが、今回は時間がないため、 ベルトの交換のみ行うこととなった。


旧接眼部。
ラックピニオンがすり減って全くかみ合わなくなってしまった。 また、気温が低いと異常に摩擦がきつくなるという問題も発生している。
右側がカメラ回転装置との接続部/回転部である。 この部分を旋盤で同じものを削りだし、BORGのヘリコイドMに接続しようと言うのが 今回の接眼部改造計画である。


新接眼部。
ヘリコイドMに各種アダプタを取り付けてその寸法を計測した。 最大の懸案であるフィルター装着時のPICTORのピントは、 PICTOR側のアタッチメントを外すことにより、 Tリングとして接続することで出せることが判明した。
左の写真は眼視時、右はPICTOR装着時の形態。

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