冬の終わりも近づいた夜中過ぎに 底知れぬ暗い海が波音をたてている まだ、冷たい風のなかで 砂浜に寝そべると ぼくは地球を背にして銀河系に浮いていた 音のない暗やみ 明るい銀河系の中心核は 太陽よりも明るく球状星団中の惑星を照らす パルサーをまわる黒こげの惑星にも 生き物の痕は残っているかもしれない 人間がこれらを訪れるのはいつのことだろう 数千万年の時と空間を越えて それでも必ず行くに違いない もしかしてぼくは 早く生まれすぎたのではないか