唯脳論
1998年10月16日 8:06

	人生のすべてが記録される世界
	世界のすべてが記録できる機械
	その機械は自分のことを記録できるか



	人に認められたいから?
	人から嫌われるのがいやなの?
	そんなことのために
	生きているの?

	そうさ
	人とのつながりによって
	自分が形作られている
	他人とのつながりこそが
	人間の幸福と恐怖の源なのだ

	そんなことも分からないようなら
	一人でマスでもかいてろ

	純粋な知的好奇心には
	他人は必要ないのでは?
	完全に閉じた自己満足
	科学の原動力は本当に純粋な知的好奇心なのか?
	のぞきや盗聴やゴシップも好奇心。
	「知的」でないだけで、同じ感情。
	他人が必要だが、一方通行だ。
	得られる幸福は人とつながった時のものと同等か?

	しかし人は知的好奇心のみで生きることはできない。


	唯脳論では、人の脳の中にあるものはすべて実現するのだという。
	逆に、いまある文明はすべてもとは人の脳の中にあったものだといえ
	る。

	しかし、実際には最初からたった一人だけで考え出したアイディアな
	んて、あるはずがない。
	他の人とのつながりの中から生まれ、その人の頭の中に統合されて実
	体化したにすぎない。
	集合的意識が作り出した物が一人の頭の中に実体化する
	集合的意識の思考のためのワーク領域として一人の頭脳が使われる

	自分の頭の中のアイディアや考えが、どこからが自分で思いついたも
	ので、どこからが人から聞いたり、本で読んだものなのかなんて、よ
	くわからなくなってくる。

	いや、知識だけではなくて、感情すら、全部自分のものだと言い切れ
	るだろうか。
	感情は他人から影響を受ける。
	みんなが笑っていればうれしくなり
	だれかが怒っていれば暗くなる。
	また、感情のパターン自体も、子供のころからそうやって学習したも
	のなのだ。

	自分だけの知識
	自分だけの感情
	自分だけの心
	自分だけの魂
	そんなもの、本当にあるのか?

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